morishitaです。 早いものですでに半月ばかり経過してしまったのですが、 8月の初めにAlexaスキル「いこーよのおでかけナビ」をリリースしました。
このエントリでは、開発の経緯中心に紹介したいと思います。
どのようなスキル?
まずはこちらのビデオを御覧ください。
まあ、スキルの特徴はビデオを見ればわかってもらえると思いますが、 改めて文字にしてみると次のようなスキルです。
- 自宅からお出かけできるスポットを紹介します。
- 自宅の場所として郵便番号を教えてもらいます。
- ジャンルを選択すると3件提案します。
- 動物園とか水族館、アスレチックなど
- 更に、お出かけ先近くの寄り道スポットも紹介します。
- メインのお出かけ先とはなれない道の駅や展望台、温泉など
開発の経緯
開発に至った裏話を少々。
弊社代表の下元は毎週社内向けにメルマガを配信しているのですが、確か去年の11月末頃のメルマガの末尾に「Google HomeかAmazon Echo買った人います? 会社で買いたいなーと思ってますが、エンジニアさんいじってみたい人います?」と書かれていました。 当時、個人的にも興味を持ち始めていたので、「欲しいです。買ってください!」とリプライしたところ、「OK、Amazonの担当の人と繋がったので会ってみて」という返事が来ました。 正直、軽くちょっと触ってみたい程度の気持ちで「欲しい」と応えたので「えっ!?」と思いましたが、これが開発のスタートでした。
いかにも社長案件な感じですが、きっかけを作ってもらっただけで、これ以降一切、下元からなにも言われていません。
スキルの仕様も進め方も関係者と相談しながら、自主的に決めて進めました。
コンセプト検討
Amazonの担当の方と何度か打ち合わせをしながらどのようなスキルするか検討していきました。
- いこーよ×VUIとしてどのようなユーザ体験が提供できそうか?
- どのようなユーザに届けたいのか?
- どのような会話の流れを作れるか?
などについて、プロトタイピングで確認しながら次のような方針を固めていきました。
- いこーよでは情報が多すぎて探すのが難しいと感じているビギナー向けに作ろう
- いこーよのWebやアプリとはまた違ったユーザ体験をお届けしたい。
- 最終的には施設を紹介するが、ユーザは検索したいわけではないので、対話の中で自分の好みや趣向に気づいてもらえることを目指す。
この方針を元にシナリオや機能の検討を進めました。
開発〜リリースまで
その後、他の仕事が混んできてなかなか実装着手できない期間があったのですが、スキマ時間にスキルのシナリオを検討したりしてちょっとづつ準備を進めていました。 途中でAlexa SDKが ASK SDKへ変わって実装方法が大きく変わってしまって困ったなと思いましたが、逆に新しいSDKで開発を始められたり、実装方法をあれこれ検討する時間となったので必要な期間だったのだと思います。
7月に入ってやっとスキル開発に集中できるようになりました。 いこーよ的に繁忙期な8月までにはリリースしたいと思っていたので、公開には審査が必要なことも考えると3週間程度とあまり時間がない状態での開発となりました。 この期間に Alexaスキルそのものと、いこーよから情報を取得するためのAPIを2種類開発しました。
スキルは次のような構成で開発しました。 (別エントリーでもう少し詳しく紹介したいと思います)
- Typescript
- Serverless Framework + Webpack
- AWS Lambda(Node.js v8.10)
- AWS DynamoDB
開発途中でEcho Spot が発売になりました。最初からディスプレイ付きにも対応したいと思ったのですが、実機を触ってみて慌てて実装するより動きをいろいろ確認したほうがいいなと判断し、初期リリースではスコープアウトすることにしました。
結局、当初予定より1週間遅れの8月のはじめに公開申請しました。1回軽微なリジェクトを受けたものの、繁忙期であるお盆の前に公開できました。
リリースのその後
リリース直後にAmazon社が実施した蔦屋家電でのキャンペーンで紹介されたり、「子育て応援スキル」キャンペーンに乗れたことともあり、公開から半月でユニークユーザが約150人とまあまあの滑り出しができたかなと思っています。
スコープアウトしたディスプレイ対応も、リリース後1週間程度で対応しました。Echo Spotではお出かけスポットの写真が表示され、音声のみよりもかなりリッチなユーザ体験を提供しています。
現在は、提案する施設の検索ロジックの改善を進めるとともに、未実装のシナリオの開発をどのように進めようかと検討しています。
最後に
「Alexa スキルアワードに応募したいのでビデオ作って」とお願いしたら社内のビデオ制作の得意な方が期待を遥かに超えたかっこいいのを作ってくれました。冒頭のビデオがそれです。弊社広報(元アナウンサー)も声の出演をしてくれました。大感謝です。
エンジニア以外にも多様なタレントが揃っているアクトインディで開発したいエンジニアを募集しています。